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6月20日 インプットとアウトプット

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先月の青空アート市での出展が終わった後、他の人の展示を見に行ったり、旅行に行ったり、お話会に参加したり、いろいろなことを吸収させてもらう期間を過ごしておりました。

久保さんとご一緒した三渓園の「夏じたく展」では、素晴らしく丁寧な手仕事をじっくり拝見し、山下枝梨子さんにも制作のことなどいろいろ聞かせていただくことができました。ユーモアや肩の力がふっと抜けるような遊び心がありつつも、自己満足や自己陶酔でないプロフェッショナルな空気が張りつめているのが印象的でした。ただつくりたいものをつくるというだけでなく、心構えとか考え抜かれた工夫とか使い手目線とか、気持ちのよい清々しい緊張感があり、背筋が伸びる気がしました。

先月末には宮古島へ一人旅。海の近くに住んでいても日頃決して見ることのできない青く透き通った海、真っ白な砂浜。空港に降り立った瞬間にまとわりつくようなあのむわっとした空気、エネルギッシュに伸びる植物。大好きな音楽に浸れるライブ三昧の日々。島の人や他の旅人との新しい出会いや再会。非日常の何日間かでしたが、身体全体でたくさんのものを感受し、自然に「感謝」という言葉が浮かぶ時間を過ごしました。

偶然にも宮古上布の洲鎌ツルさんの工房におじゃますることもできました。突然の訪問者である私にお茶やお菓子を出してくださり、扇風機を向けて涼みなさいと屈託なくおしゃべりするツルさんなのですが、壁には内閣総理大臣賞などのたくさんの賞状がずらり。島から戻って知ったのですが、ツルさんは宮古上布の創製者とされる稲石の直径の子孫のかたなのでした。髪の毛よりも細く績まれた苧麻の糸を見せてくださったり、超高級品とされる宮古上布のこれからのことや想いを語ってくださったり。糸績みも染めもデザインも織りも全てご自身で行っているとのこと。大変な作業をして大きなものを背負っているのに、でもどこか楽しそうなお姿がとても魅力的でした。

先日は、鎌倉もやい工芸の久野恵一さんの手仕事に関するお話会に参加。地域によって必然的に生まれ淘汰されてできた形、環境と使い手によってつくり出される無理のない健全なもの、膨大な知識をお持ちの上に長年たくさんのものを直に見てこられた久野さんのお話はとても興味深かったです。健全な民藝のものはやはり美しいです。その日の夕食は、家にある民藝の器を総動員して盛りつけました〜。こころなしかいつもより楽しく支度ができたような気がします。当たり前の日常を少しでも新しい気持ちで過ごす、些細なことかもしれないけれど、手仕事のものはそんな手助けをしてくれると思います。

いろいろと感じ考え、たくさん吸収させてもらっていること、それらをただまとめるだけならば何となくできるような気もするのですが、私なりに消化してカタチにすることはとても難しい。インプットとアウトプット、両方をうまく呼応させることができればいいのですが、ね?

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